国債価格 2018 7 15

 時々、新聞やネットで、
国債(長期国債)のニュースを見かけます。
 「国債に価格がある」と言ったら、
不思議に思うでしょうか。
 国債というものは、
新規国債を買って満期まで保有していれば、
特に「価格」という問題はありません。
 価格が問題になるのは、
国債の「中古市場」になります。
 国債を途中で売却したくなった、
あるいは、「中古」の国債を買いたくなった。
このような場合には、価格が必要になるのです。
 国債の利回りは、固定されています。
変動するものもありますが、
これは例外であり、
基本は、固定の利回りになっています。
 たとえば、10年ものの国債が
新規発売された時に決定された利回りが1%だとすると、
1%の利回りが10年間続くのです。
 ところが、その後、発売された国債の利回りが1.2%になっていると、
誰も1%の利回りの国債を買いたくないでしょう。
 しかし、これでは、国債の「中古市場」が成り立ちません。
そこで、「価格」で調整することになるのです。
 国債は、新規発売される時に、
価格は、おおむね100円で発売されますが、
発売された時の利回りに対して、
その後発売された国債の利回りが高くなっていた場合は、
100円よりも安くなるのです(国債価格の下落)。
 「この国債は利回りが安いが、国債価格は安い」というならば、
中古市場において、買い手がつきます。
 逆に、その後発売された国債の利回りが0.8%になっている場合には、
もし、中古市場に、利回りが1.0%の国債が出ていたとすると、
誰もが1%の利回りの国債を買いたくなるでしょう。
この場合は、国債価格が100円よりも高くなるのです(国債価格の上昇)。
 以上、国債の「中古市場」の売買について書きましたが、
新規国債を買って満期まで保有する場合は、
国債価格は関係ないと言えるか。
 実は、保有している国債を時価評価する場合は、
国債価格は大いに関係があると言えるでしょう。
 もちろん、時価評価をしないで、
取得価格で帳簿に掲載する方法があるでしょう。








































































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